今日から5月。日本風の名称である和風月名では、皐月(早月)と呼ばれています。この「和風月名」の起こりについてはいくつかの説があり、定説はないようですが、奈良時代に成立した『日本書紀』(720年)には、二月、三月といった漢字に、キサラギ、ヤヨイという訓がカタカナで施されているそうです。この訓が果たしていつつけられたものかは不明ですが、かなり大昔より同じ言い方をされてきたことは確かなようです。
皐月は旧暦の5月の異称になりますので、新暦でいうと6月にあたります。現在ではゴールデンウィークなどの、行楽日和を「五月晴れ」などと呼びますが、本来は梅雨の合間の晴れた日、または梅雨明けの晴天のことを指していました。
“サツキ”の由来については、この月は田植えが盛んであることから、早苗を植える月の意で早苗月と言っていたのを略して“サツキ”となったといわれています。また、“サツキ”の“サ”は神に捧げる稲の意があり、そこから稲を植える月の意になったともいわれています。
なお『万葉集』や『日本書紀』では、「五月」を“サツキ”と訓ませてあるそうで、「皐月」・「早月」の字をあてるようになったのは後世のことなのだそうです。
残念ながら今日のお天気は曇り。新緑に囲まれた社殿です。
