時々句会で神社のお部屋を借りてくださっている「ふじなみ会」の皆様。
今回の句会のテーマは『七夕』ということで、昨日飾りつけをされました。
たくさんの手作りの飾りはとても繊細で可愛らしく、また飾りつけをされているみなさんも少女のような笑顔でとっても楽しそうでした。いい句ができたのではと思われます。
おかげさまで、社務所の入り口はごらんのとおりのにぎやかさです茄子の馬や色とりどりの野菜たちも。

こちらは東の窓口です。

七夕は五節句の一つでしちせきと読みます。
日本語の“たなばた”は「棚機」とも表記するそうで、『古事記』や『日本書紀』にその語源があるのだそうです。万葉集にもたくさんの七夕の歌が読まれています。
七夕の行事にはいくつかの流れがあり、それらが複合して現在の七夕の習慣ができあがったと考えられています。一つは有名な牽牛星と織女星の星祭の伝説と、女性が針仕事の上達を願う乞巧奠(きっこうでん)という行事です。どちらも中国から伝来したものだそうですが、奈良時代には宮廷行事として取り入れられていたようです。やがて民間にも普及していき江戸時代になると手習い事全般の上達を願う習俗になりました。
もう一つは古くから日本にあった民族行事としての“たなばた”です。
七月の盆の先祖祭につながるもので、お盆の前に穢れを祓い清める行事であったと考えられます。そのため各地には七夕における水に関する習俗が多く残っており、髪を洗ったり、子供や牛・馬に水浴びをさせたり、墓掃除をしたり、井戸をさらったりするなどの行事があるそうです。
またこの日はお仏前に茄子や胡瓜を供え、馬や牛を真菰で造り門口に立てたりしたそうで、これは先祖の霊を馬や牛に乗せて迎えるという意味であったようです。
このように七夕とお盆は関係の深い行事であったとみられるのですが、お盆の先祖祭の意味が強くなったことにより、七夕は星祭の意味合いを濃くしていき現在に至っているようです。(柏書房『現代こよみ読み解き事典』参照)
今はどちらかというと、牽牛星と織女星の星祭の伝説にちなみ、ロマンチックなイベント的な要素が強くなっているようです。それはそれでわくわくしますね。