3月2日から5日までの4日間、大学の教育学部 音楽専攻の方を対象とした集中講義で雅楽の授業があり、ちょっぴりお手伝いに行ってまいりました。
受講生は24名の学生と、興味があるという院生数名で30名弱。
まず、一日目は午前は雅楽概論やアラカルトということで、雅楽にまつわるさまざまな話を聞き午後からは、持ち管を決めるためにそれぞれの楽器を手にとって、実際に吹いてもらいました。
笙はとりあえず音は出るので良いののですが、篳篥と龍笛は音が鳴るまでが大変なので心配しておりましたが、まず篳篥は柔らかい舌を用意した甲斐があり、初めてでもみなさんそこそこ音が出ていたので安心しました。
そしていよいよ各人、自分の持ち管を決めてもらうことに。
人数も各管上手い具合にほぼ偏りなく、バランス良く分かれたので良かったです。
そして翌日からは管別の部屋で、平調「越殿楽」の練習となりました。
一応目標は最終日の合奏です。
なんせ正味3日間の練習だけですから、どうなることかと先生方もドキドキされていたようですが、さすがみなさん音楽専攻だけあってまず「唱歌」の覚えと完成度が非常に高いです。
簡単に説明するだけでそのまま歌えてしまう方続出で、先生方もびっくりしておられました。吹く方もまた然り。
篳篥は、普段管楽器を吹いておられる方などは肺活量もありますし、微妙な音も耳がいいので的確にマスターしていくようでした。
龍笛は、西洋の楽器とは吹き口の形も異なりますし、少し音を出すのに苦労されていたようです。
笙は手移りが難しかったようですが、それも繰り返し練習することで、多分おそらく絶対、一般的な方よりは覚えも早いと感じました。
やはり、違う音が出ているのがわかる、テンポがずれているのがわかる、というセンスはさすがです。
と、言うよりこんなに早く吹けるようになってしまったら我々の立場は・・・という感じではあったのですが^^;
そして、4日目。
午前の講義を終えた後、先生方+お手伝いに行った者みんなで、三管と打ち物、弾き物も加えて、舞楽「蘭稜王」と管弦「陪爐」を披露しました。
そのあと学生さんたちに二班に分かれてもらい、平調音取と「越殿楽」の演奏をしていただきました。
装束も着けていただき彼らだけでの演奏会。
この、短期間によくぞこれだけ・・・と思えるような良い演奏会になりました。
学生さんたちも楽しんでくれたようで、とにかくそれが何よりでした。
願わくば、この中で一人でも二人でも雅楽と雅楽の楽器に、さらに興味を持ってくれる人が出てきてくれたら嬉しいのですが。
先生方と連絡先を交換していた人もいらっしゃたので、今後に期待です。みなさんお疲れさまでした。
