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 二月に入りまして、日中は陽ざしが暖かく感じられる日もありますが、このまま春にはまだなりませんよー。というように、12日には高知市でも雪が舞いましたね。自然も気候もゆっくりゆっくりと、春を迎える準備を始めたというところでしょうか。
 当神社の植物の芽たちもほころぶ途中ですが、自然たちより一足早く、社務所玄関前の土の中から歴史を感じさせてくれるものが、顔を出してくれました。神社参道などをいつもきれいにお掃除してくださる方が掘り出してくださいました。

こちらです。裏返したところです。裏側の文字にご注目ください。
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横幅が5センチくらいで深さが2センチくらいの器です。
ご覧いただけますように、文字は右から書かれてありまして、作られた時から推定しますと最長で100年近い年月を経て、地上に再登場してくれたことになります。
 と申しますのも、一番下に名前のあります長瀬富郎という方は文久3年生まれで、明治23年に花王を創業された方だそうです。品質の高い国産の石鹸製造に成功し、1902年には石鹸のほか香水・歯磨き粉・ロウソクの製造にも乗り出したとあります。そうです。こちらは一番上の行の文字にみえますように、練歯磨粉がはいっていた器のようです。ですから、1900年代初めに作られたものだとしますと、一世紀を経ていますよね。どういうわけで、当神社の土の中に埋まっていたのか、考えると想像が広がって楽しくなります。現在のチューブ式と比べますと、とても繊細な感じで、和服姿の人がそっとすくって使ったのかな、などと100年前を想ってみる機会をいただきました。

洗わないで、土がついたままです。一世紀前の土とともに・・・(?)
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今年も早、一ヶ月が過ぎましたね。例年になく寒い日が続いた一月でしたが、二月に入りまして、昼間は少し暖かいと感じられるようになりました。皆様お風邪などひいていませんか?
 寒の合い間に神社を歩いておりまして面白い場所を発見いたしましたのでご覧いただけますでしょうか。
 ところで突然ですが、懸魚(げぎょ)ってご存知ですか?懸魚とは神社仏閣の屋根にとりつけた、妻飾りのひとつで、妻側の三角形部分の造形です。
例えばこちらです。
社殿2b-1
時代は定かではありませんが、中国、台湾、韓国などの建築物にもみられる様式だそうです。日本の神社・仏閣などを中心とした古建築に見られます。
 懸魚の役割としては、火に弱い木造建造物を火災から守るため、火伏せのまじないとて、水に縁のある魚の身代わりを屋根に掛けたことからとされ、魚に由来する呼び名の語源であるとされています。何種類かある懸魚の中に、猪目懸魚(いのめ・げぎょ)と申しまして、左右に二つ、ハートの形をした穴をくり抜いたものがあります。穴の開き具合がイノシシの目を想像するところからついた名称です。なかなか、イノシシの目としてみることは難しいのですが、かわいらしいハートマークとして、みられますよね。
 山内神社にも、社殿やご神門などの周りにハートをみつけることができます。みつけました場所の写真を写しましたので、お越しになられる際には見つけてみてください。普段より少し目線を上にすると発見できると思います。東手水1c-10
shaden-1.jpg
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社殿3-4
社務所2b-5
西神門屋根1a-6
ふじなみ-1
ふじなみ-2
東手水-1
higasimon-1.jpg
西神門扉1b-8
社殿1-2a
 一箇所見つけますと、つぎの場所もと上をみながら探しました。普段見慣れている建物でありながら、横の方へ廻り込まなければ見えない場所もありますので、見過ごしておりました。興味をもたれました方はどうぞ、お通りになられる折などに、探してみてくださいね。






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